人生なんてそんなものさ / 猫

Side-A

1 人生なんてそんなものさ

Side-B

1 あなたの心に愛が生れた時

ザ・リガニーズにいた常富喜雄、内山修、ジ・アマリーズにいた田口清の３人により　1971年に結成されたバンド「猫」のあまり知られていないファースト・シングル。（2曲とも未CD化）

その当時は吉田拓郎のバックバンドを務めていた関係もあってすぐにCBSソニー内に作られた拓郎のプライベートレーベル「オデッセイ」（レーベル名自体はすでにあったクラシック系のものらしい。）に移籍し、その後「雪」「地下鉄に乗って」などのヒットを飛ばすことになるが、この最初にシングルが東芝からリリースされたのはザ・リガニーズ時代のメンバー、新田和長と武藤敏史が共にレコーディング・ディレクターとして早稲田大学卒業後に東芝音楽工業に入社していたからと思われる。

さてこのシングルの音であるが参加メンバーを見ていただければ分かる通り、当時の若手の実力派ミュージシャンを贅沢に起用しており、A面の「人生なんてそんなものさ」はCSN&Yの「Teach Your Children」風のカントリーロック、B面「あなたの心に愛が生れた時」はバンドのイメージを覆すニューロック風サウンドと両方とも非常に高い完成度となっている。

ベースに関しては、後に正式メンバーとなる石山恵三（ex エスケープ）がまだいなかったため、常富喜雄、内山修の早稲田大学の後輩であった新井武士が担当。これは彼の初めてのレコーディング曲とのこと。
2011年から2015年にかけて石山氏の後を受けて新井氏は再結成「猫」に正式加入しており、元ダウン・タウン・ブギウギバンドという彼のパブリックイメージから不思議に思った方も多かったようであるが、こういった経緯があったからなのである。

ちなみに最近は和モノDJの間では「あなたの心に愛が生れた時」が「使える曲」として密かに人気を集めている。

参加メンバー

ボーカル、ギター、パーカッション、ハーモニカ
　　　：内山 修（猫）
　　　：常富喜雄（猫）
　　　：田口 清（猫）

ギター
　　　：西木栄ちゃん（西木 栄二　- 小室等＆ザ・ファクトリー、カーニバル、作曲家）

スチールギター
　　　：遠藤さん（遠藤俊夫　ex 慶應大学ナッシュビル・ボーイズ）

ベース
　　　：あらいくん（新井 武士 – ダウン・タウン・ブギウギバンド）

ドラム
　　　：はやしくん（林 立夫 – フォー・ジョー・ハーフ）

キーボード、マンドリン
　　　：松任谷くん（松任谷 正隆 – フォー・ジョー・ハーフ）

バンジョー
　　　：角皆 健ちゃん

フィドル
　　　：玉木さん（玉木 宏樹）